こんにちは。
今日は新入荷情報とともに北欧のデザイン文化について少しうんちくを。
現在、東京では「フィンランド・グラスアート展」が開かれています。
行きたい。
1900年代初頭にロシアから独立し、共産主義から自由主義となる中で、それぞれが自活して経済を回さなくてはならなくなりました。
歴史が浅いフィンランドは、そこでデザイン性を磨き上げました。
マリメッコ、イッタラ、アラビアなどなど、実用性とデザイン性を兼ね備えたテキスタイルやカトラリーは、世界中から愛されることとなったのは皆さんもご存じの通り。
当時は次々とデザイナーが生まれ、自由な発想でいろいろなデザインが誕生しました。
アイノ・アアルト、オイバ・トイッカ、カイ・フランク…素晴らしいデザイナーたち。
その中から特にデザイン性に富んだ作品が東京都庭園美術館に集まっています。
機会があればぜひ。
企業とデザイナーが対等に商品を作り上げる。
デザイナーが様々な企業にデザインを提供できる。
一見簡単そうですが、利権が絡むと難しい活動です。
人気があるデザイナーを企業は独占したいですものね。
ところが、フィンランドではデザイナーは「芸術家」とみなされ、独立した存在として認められていたのです。
ですから、食器やテキスタイルも芸術作品であり、形や大きさなどもデザイナーの意見が優先されました。
デザイナーがOKを出さないと売れない。
そのくらいこだわりを持っていたようです。
素晴らしい。
だから欲しくなるし、他国も真似をしたくなる。
家具などは著作権の切れたデザインが、多くジェネリック家具として販売されています。
でも、品質や価格はともかく、デザイン性はオリジナルを超えることはできない。
食器についてもイッタラのティーマやカルティオに似たものはそこら中にあふれています。
何なら100円でそっくりなものも。
でもね…
ほら、やっぱり違うと思いませんか?
ちょっとお値段もいいし、割ったらどうしよう…
だからこそ大事に扱う。
そうすることで生まれる所有感、特別感。
何気ない日常の食事の中で、麦茶やコーヒーを入れる食器がこれだったら。
ちょっと何かが変わるかもしれませんね。
話が長くなりました。
フィンランド・グラスアート展にも出展されているオイバ・トイッカのデザインの一つ「helle」
ヘレとは、夏の快晴だそうで、さわやかなドット柄が印象的です。
1980年代に生まれたこのデザインは、トイッカの偉大な功績をたたえ、現在イッタラで復刻されています。
今年はブルーブラウンが追加され、そのマグがやっと入荷しました。
とにかくさわやか。
夏の北海道にもよく似合う。
自分が欲しい…と思いながら陳列しました。
他にも当店で入荷するとすぐに売れてしまうアラビアのスンヌンタイ、パストラーリのマグも再入荷。
店内に北欧デザイナーの作品が並ぶ喜び。
デザイン作品をお客様に提供できる喜び。
北欧雑貨店を経営する楽しみはそこにあります。
ではまた。
mokki 田中
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